かなり有名な不等式として、次のようなものがある。
コーシー-シュワルツの不等式
実数について
全てので
が成り立つときの等号成立条件は、
となる共通の
が存在すること
さまざまな証明があるが今回は思いつきやすい証明を用いる。まず不等式が成り立つことを示すときに使える手法を確認する。
となる
がとれれば、
が自明に成り立つ。また
が成り立てばこれまた自明に
がなりたつ。今回は
を示す方針で攻めるのがよいだろうか。
乗の和と
の相性はすこぶるよいからである。この方針で不等式を示しに行く。
を示す。左辺をうまく変形する。とりあえず展開する。すると、
と、
という二つの等式が導かれる。ここで、にこれを代入すると、
と形を変えられる。よってを用いると、この式は
と二乗の和の形にまとめられる。よって
が示せたので、不等式自体の証明は完了した。
最後に、等号成立条件について吟味する。変形した後の式がになることが等号の成立する必要十分条件であろう。ということで
が等号成立のときに成り立ち、かつその時にのみ等号は成立する。(この「〜のときに成立しその時に限って成立する」ことを英語では
と言うらしい。)
二乗の和をとするには
の中身を全て
にしなければならず、それは全ての
において、
が成り立つことと同値である。ここで、全ての
で
が成り立つ時にはさらにうまい変形がある。移項して
で割ると、
が成り立つことがわかる。これが全ての
で成り立つので、
とすると、
が成り立つ。よって、ある
が存在して、
が成り立つことがわかった
ちょっと式がゴツイけど、式はゴツイとかっこいいのでです。