アーベルの級数変形という、積の和の形の級数をうまく変形する方法がある。
アーベルの級数変形公式
を漸化式
を満たすような数列とする。このとき、
場合わけをなくすためにを漸化式によって定義したが、普通
は
と表記される数である。
さて、の定義から、
が成り立つことを念頭において証明に臨もう。
では、
と見なせば、等式が成り立つ。
この変形は汎用性が高いが、特に活躍するのは収束判定法を証明するときである。
が単調で有界かつ
が収束するならば、
は収束する
また、が単調かつ
に収束し、
が有界であれば、
は収束する
アーベルの変形を用いて式を変形する。を公式と同じように定めると、
ここで、は単調で有界なので収束する。その収束先を
とおく。また条件によって
も収束する。この収束先を
とおく。そして収束する数列は有界であることにより、
となる定数
をとる。
と
より、
は収束することが分かる。
に違う条件を加えて収束性を調べることを考える。
と
が有界であることによって、
がわかる。また、
を考えると、これは
と
が単調で
に収束することにより、
の収束性が示せて、
が収束することが分かった。
交代級数の収束判定法
の収束判定法で
とおけば、
が単調かつ
に収束すれば、
は収束することがわかる