指数関数の逆関数として対数関数は定義される。具体的にはつぎのように定義される。
としたとき、
を満たすような一意に存在する
を
と定義する
定義中に現れたを底といい、以降、底である数
には
が成り立っているものとする。
また定義中ののことを真数といい、これにも以降
という条件が成り立っていることとする。
これらの言葉の定義からを
を底とした真数
の対数と呼ぶことにする。
このように定めた対数という量には様々な興味深い性質が成り立つ。
こういう基本的な性質の証明は定義から変形していけば従うことが多い。実際に証明も基本的な変形に終始している。
大前提として、定義からが成り立つ。
をしめす。指数法則を思い出すと、
が成り立つことがわかる。ここで
を代入すると、
が成り立つ。指数に注目すると、これは対数の定義から
と一致することがわかる。対数の一意性によって、
を示す。指数法則
を思い出す。
を代入すると、
が成り立っていることがわかる。
であるので対数の一意性によって、
最後にを示す。
を変形していく。対数の定義を用いることで、
が計算できる。
であるので、対数の一意性により、
が成り立つことが示せる。両辺を
で割ることで、
が示せた
特にの公式を、底の値を変えていることから、底の変換公式と呼ぶ。また、式の形も覚えやすい。
の式の形を見ると、底は分母に、真数は分子に行っている。ここから、底が底に沈下すると考えるとちょっとは覚えやすいかもしれない。
これらが基本的な公式であり、対数の問題を解くときはこれらで事足りることが多い。ただ、まれにこれらの公式の派生形を用いた方が早く問題を解けることがあるのでその紹介をしておく。
とくに一番上の公式は、指数関数の微分を対数微分を使わずに求めることができるなど、解析学的な方面で使うことが多い。
から証明する。
を変形する。底の変換公式より
であるので、
を計算すればよいことがわかる。対数の定義によって、
がわかる。また
は底の変換公式によって、
が成り立つことがわかるので、
がわかった。
を示す。
を底の変換公式を用いて変換する。
となって題意は示された
これらの性質を使って解けない対数の問題はほとんどないだろう。よってこれで記事を締めくくる。