数ならぬ

理学系のこと、特に数学について書きます。雑学的な知識もまとめていく所存。

来年の世界人口を予想しよう!!!

 世界人口が気づいたら80億人を突破していた私である。少し前まで78億人と言われていたのにも関わらず、もう2億人増えたのである。ここで、来年の世界人口に驚きすぎないために、世界人口がどれほどになるのか予測を立ててみよう。

 

 さて、予測を立てるにはまず人口の増加に何かしらの法則性を見つけなければならないわけであるが、これはマルサスという人の立てた法則が有名である。

マルサスの法則

時刻tでの世界人口をp(t)とおくと、定数Kに対して、\dfrac{dp}{dt}=Kp

 ここで、人口という不連続な量を微分していることが気に掛かった人がいるかもしれない。確かに人口は不連続な量であり、微分はほとんどの点で0となるべきである。しかし、現在の人口というのはとても多いので、不連続なジャンプが滑らかに見えるので連続量としてみなすという近似を行うことができるのである。

 

 さてマルサスの法則を解釈してみよう。マルサスの法則は、人口の増加量は人口に比例するということを言っている。これは感覚的に当たり前ではないだろうか。1000人いて500人増加するのであれば、10000人いるのならば5000人の増加が見込まれる。普通の感覚を数学的に定式化するとマルサスの法則が得られる。

 

 マルサスの法則にある微分方程式を解いてみよう。この項は飛ばしてもらっても構わない。線形な微分方程式を解く時には指数関数を用いるのが定石だった。ということでp(t)=e^{\lambda t}とおいて、微分方程式に代入してみると、\lambda e^{\lambda t}=K e^{\lambda t}が成り立つことがわかる。よって\lambda =Kが成り立つ。この微分方程式の全ての解は、e^{Kt}の線型結合によってかけるので、p(t)=Ce^{Kt}とかける。

 p(t)=Ce^{Kt}とかけることがわかった。ただ、C,Kは未知定数なので、このままでは人口の予測はたてられない。そこで、連立方程式の考え方を持ち出す。

 例えば、ある時刻T,T'の人口P,P'がわかっていたとする。このとき、P=Ce^{KT},P'=Ce^{KT'}というふうに連立方程式が立てられて、両辺割り算すると、Cが消去されて、Kのみの方程式が導ける。

 Kが求められるので、再度連立方程式に立ち返るとCの値も求められる。

 このように考えると、ある二つの時刻での人口がデータとして欲しい。それは簡単ではないが、いくつかの機関による推計が存在するのでその数値を使う。このサイトによると202471日時点の人口は8161972572人であり、202571日時点の人口は8231613070人だったようだ。

 次のような連立方程式を立てる。

p(T)=8161972572,p(T')=8231613070

この時、まずはKを求めよう。\dfrac{p(T')}{p(T)}=e^{K(T'-T)}=1.00853231\cdotsであるので、両辺に\lnを取ると、

K(T'-T)=0.00849612\cdots

が成り立つことがわかる。時刻tの単位を(時間)とすると、T'-T=1であるので、K\approx 0.00849612

これを元の式に代入すると、Ce^{0.00849612\times 2024.5}\approx 8161972572

これを計算すると、C\approx 276.54035881が導ける。

よってこれを代入すると、p(t)\approx 276.54035881e^{0.00849612t}

 途中で出てくる2024.52024年から半年経過した時刻が71日であることに由来する。

 この式で過去の人口を計算してみる。使用したデータに含まれない最新の年2023年では、p(2023.5)=8.09292 \times 10^9となってサイト内の実際のデータにかなり近くなっている。これはなかなか期待できそうだ。

p(2026.5)=276.54035881e^{0.00849612t}=8301847799.8\cdots

つまり、来年の71日での世界人口は約83.0億人と予測できる。

 なんとなく尤もらしい気がする。来年を楽しみにしつつ、この記事を締めくくろうと思う。