2026-02-01から1ヶ月間の記事一覧
三角関数というのは案外対数関数に似ていて、積を和の形にしたり、和を積の形にしたりできる。対数が発明される前は三角関数表を使って、大きい数の積を計算していたというから、驚きである。 加法定理を使うことによってすぐに導けるが、重要な関係式なので…
ノルムは数列の大きさを定めるのに使われる非負実数値の関数である。 ノルムの定義 について、ノルムをと定義する の極限を考えると、以下のような等式が成り立つ。 ノルム について、 対称性より、不等式関係を導入してもよい。 とする。 このとき、導入し…
進法で使える便利な倍数判定法を紹介し、証明する。を正整数の桁目の数字とする。 の倍数の判定法 がの倍数であることはがの倍数であることと同値 をで還元してやると、 であることから 最も有名な倍数判定法であろう。数の各桁を足し算したものがの倍数であ…
ペアノ系という集合、写像、元のセットの性質を定義して、そこから自然数を議論するというやり方がある。 ペアノ系の定義 がペアノ系であるとは、次の3条件が満たされることである。 は単射写像 に対して、かつが成り立てば ペアノ系の定義をから順に解釈し…
指数関数的増加、大抵は指数関数ではないという説を提唱している、私である。 そもそも、指数関数というものは思っているよりもずっとめちゃくちゃな関数である。例えば、次の公式が成り立つ。 指数関数の爆発 として、を任意の整数とする。このとき、 以下…
点と直線の距離の公式は易々と示すことができるため、示しておこう。 点と直線の距離 のうち、少なくとも一方は非零であるとする。直線との距離は、である として、とする。このとき、が上にあるとき、定理は正しい。よって、がの上にない時を考える。以下の…
ネイピア数は次のように定義される。 ネイピア数の定義 ネイピア数はと定義される このとき、少し疑問なのはが収束するというのは本当かということである。それは実数の性質をフルに使って示される。 ネイピア数の収束性 は収束する つのパートに分けて証明…
凸関数とは、次のような性質を持つ関数である。 凸関数の定義 とする。このとき、任意のについてを満たす関数を凸関数と呼ぶ 凸関数の満たす不等式を凸不等式と呼ぶことがあるので、ここでもそうしよう。凸不等式のグラフ上の意味を考えると、下のようになる…
相加相乗の不等式は便利であるので証明しておこう。 相加相乗の不等式 が全て非負ならば絶対不等式が成立する ポリヤによる証明を紹介する。 と定義する。このとき、有名不等式を利用する。を代入すると という不等式が導かれる。これを掛け合わせると が従…
角度が微小であるような振り子の運動は簡単な運動方程式を満たす。それを導出し、等時性を示そう。 振り子は半径の円の上の運動であり、接線方向の運動方程式として、接線方向の加速度を使って、が立てられる。 よってであることがわかる。このとき、円弧を…
方べきの定理は、円と点の不変量を与える定理である。 この美しい不変性は始めは初等幾何学的に、すこし歩を進めるとベクトルによって証明される。 歴史の歩みを飛び越えて、ベクトル的に方べきの定理を示してみよう。 方べきの定理 点とそれを通るように引…
とという価値の硬貨が、たくさんの枚数あるとする。このとき、という価値をこれらの硬貨を使って表現できるだろうか。具体例を見てみると、という価値のものでという値段のものはを個、を個払うことで買うことができる。 結局この問題は不等式制約のある一次…
結局のところ奇関数と偶関数は基本的な対称性を持った関数である。 奇関数・偶関数の定義 奇関数とはを満たすような関数、偶関数とはを満たすような関数である すこし先取りをした表現をすると、奇関数は原点対称、偶関数は軸対称なグラフを持つ関数である。…
証明するのがただただ面倒で、特別なアイディアは全くいらない定理というのはいくつかあるが、その一つはブレートシュナイダーの公式であろう。証明はペンを動かすだけだが、いやはやスクリーン上に書き写すのも面倒である。 ブレートシュナイダーの公式 四…
サイクロイドとは地面の上の車輪に固定された定点が、車輪が滑らずに転がったときに描く軌跡である。イメージ図は下である。 サイクロイドのイメージ図 このときは次のような軌道を描く。 サイクロイドの軌跡 の軌跡を具体的に計算してみよう。まず円の半径…
最大公約数と最小公倍数には以下のような関係式が成り立つ。 最大公約数と最小公倍数の関係式 正整数の最大公約数を、最小公倍数をと置くと、 証明は素因数分解を用いる。 を素因数分解することでという等式が導かれる。ただし、有限個のでである。 このとき…
つの正整数の最大公約数を求めるための、ある高速なアルゴリズムをユークリッドの互除法と呼ぶ。ユークリッドの互除法は割り算を繰り返し行うことで実行される。 ユークリッドの互除法のアルゴリズム を満たすようなつの正整数について、あまり付き除法を実…
本記事はこの記事に関しての補足事項となっている。別に理解が深まるような話でもないため、前述の記事を読まなくても問題は一切ない。 四面体の内部に点を導入する。前述の記事の内容を拡張したような条件により点を定める。このとき、新たに作られた四つの…
下のような連立方程式を解く。 愚直に変数を消去して、をで表す。すると次の定理が得られる。 クラメルの公式 連立方程式 がを満たす際に、この式は次のように同値な形に変形できる。 まずは変数を消去する。連立方程式に含まれる二式に便宜上番号を振ってい…
五次方程式には一般に通用するような代数的解法がないことがよく知られている。しかし、一部の特別な場合では、五次方程式を分解してより低次の方程式に帰着できる。その特別な場合の一つが相反方程式である。 相反方程式の定義 五次方程式が相反であるとは…
積分の値について考える。この積分は漸化式を使えば計算できる。やったね。 便利な積分公式 積分の漸化式 この漸化式を繰り返し使うと が従う。ということで であるから、 が示された 変数変換することでより一般的な計算ができる。 便利な積分の系
分数型の数列の極限はある条件を満たしていれば差分の商の極限と等しい。定理の主張を見ればわかるが、非常にロピタルの定理に似ている。 シュトルツ-チェザロの定理 として、が成り立つとする。このとき、ならばが従う と定義する。ここから、仮定はと書け…
というのは有名だが、これくらいの精度で常用対数を計算するのがどれだけ大変かを実感してみようと思う。必要なことは体力、計算力、脳筋力のみである。 を仮にというように有理数で評価できたとする。このとき、同値な不等式としてが導かれる。この時点でげ…
有名不等式としての証明をする。またそこからの証明をする。 有名不等式 任意の実数についてが成立し、等号成立はの時に限られる 有名な式変形としてというものがある。この等号の成立は右辺を展開すればわかる。右辺は二乗の和であるので、以上になる。よっ…
次多項式はそれが通る点が決定されると一意に定まるというのはよく言われることである。このことの証明は次多項式なのに解が個あるという矛盾からも示せるし、ある特殊な行列の行列式を用いることでも示せる。しかし今回問題にしているのはその一意性ではな…
ここに、円運動をしている物体がある。 円運動の図示 この時、この物体にはの方向に加速度が生じている。この加速度を向心加速度という。 この時向心加速度はのみで書くことができる。 向心加速度の公式 を向心加速度とすると 回転運動に対して角速度という…
コンプトン効果は線の粒子性を示す現象の一つである。線を電子にぶつけることでまるで二物体が衝突したような結果になるのである。 下のような図を考える。衝突前、衝突後では線の波長が異なっていることがわかる。 コンプトン効果の模式図 実際、エネルギー…
水溶液中には水素イオンが電離している。水素イオン濃度をを整数として、のように科学的記法を用いて表示するのもよいが、指数に実数まで認めてのように表記するのも良いだろう。このとき、のことをと呼ぶ。 対数を用いて表記すると次のようになる。 の定義 …